電子化やペーパーレス化を進める企業が増えています。ここでは、購買業務のペーパーレス化とは何か、どのようなポイントがあるのかについて解説します。
購買業務をペーパーレス化する目的は、電子化によるメリットを活用することです。ペーパーレス化には、新たにシステムを導入する場合があり、初期費用がかかることもありますが、それを上回るメリットが見込めます。
ペーパーレス化により、さまざまなコストを削減できます。たとえば、紙に印刷するためのトナー代や用紙代、書類の配送・郵送費などがあります。紙の取り扱いが減れば、プリンターの台数も減らせるでしょう。また、紙の書類を保管するために倉庫を借りている場合は、これらの費用を削減可能です。
さらに、書類の所在を探す手間が省けることで、業務の効率化が期待できます。必要なデータはインターネット経由で確認できるため、テレワークにも対応しやすくなり、業務の柔軟性が向上します。
紙を削減することで地球環境の保護にもつながりますし、ペーパーレス化への取り組みをホームページなどで発信することで、企業のイメージ向上につながるでしょう。
電子化には、システム導入の費用が発生する点に注意が必要です。過去に作成した紙の書類を電子化するとなれば、人件費もかかるでしょう。また、データのバックアップを取っておかないと、仮に故障した際に必要なデータが失われてしまう恐れがあります。
データをパソコンで管理するには、社員全員がITリテラシーを身につける必要があり、そのための研修などに時間・コストがかかるのはデメリットです。
法律により各種書類の保存義務期間が定められているため、事前にしっかり確認しておきましょう。購買・調達業務では、基本契約書や見積書、注文書など、多くの書類を扱います。基本契約書は契約期間中の保管が必要で、それ以外の書類は原則として7年間の保管義務があります。
電子帳簿保存法や電子署名法、適格請求書等保存方式(インボイス制度)などの制度についても事前に確認が必要です。適切な方法でデータを保管・管理しなければ、法令違反に問われる可能性があります。
参照元:国税庁「No.5930 帳簿書類等の保存期間」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5930.htm)
電子化やペーパーレス化を進める際には、購買管理システムを活用すると良いでしょう。購買管理システムを導入すると、発注業務の一元化や効率化が進みます。さらにペーパーレス化のために必要な機能が搭載されていることから、業務効率の向上とペーパーレス化を同時に進められます。
業務改善のためにペーパーレス化に取り組みたいと考えているのであれば、単純に紙書類を電子化するだけではなく、同時にその他の部分も業務改善ができる方法を選択するのがおすすめです。購買管理システムを活用すると、購買業務の見える化が進み、優先的に対応すべきポイントが明確になります。
ただ、導入費用を心配している方もいるでしょう。以下のページでは製品ごとの導入費用や導入実績などを紹介しているので、ぜひご覧ください。
購買管理システムを選ぶうえで、まずおさえておきたいのが導入実績・事例です。ここではネット上に出回っているあらゆる購買管理システムを調査し、導入実例や社名ありの事例を公式HPに記載しているメーカーの製品をピックアップ。導入費用・実績・パンチアウト接続(サプライヤサイトに直接アクセスできる)で比較してみました。(2021年5月調査時点)
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商品名 | 導入費用 (※独自調査による参考値) |
導入実績・企業例 | パンチアウト接続が 可能なサプライヤ |
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SOLOEL
![]() 引用元:
SOLOEL公式サイト https://www.soloel.com/ |
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coupa
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Coupa公式サイト https://www.coupa.com/ja |
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SAP Ariba
![]() 引用元:
SAP Ariba公式サイト https://www.scsk.jp/product/common/erp_overview_srm/index.html |
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