購買管理システムを導入したにも関わらず、様々な理由で導入を失敗したと感じるケースも少なくありません。このページでは失敗事例をいくつか紹介し、その事例から対策法について解説していきます。購買管理システムの導入に失敗しないためにもチェックしてみてください。
そもそも購買管理システムを導入する際に失敗してしまうのでしょうか?
せっかく導入したシステムを使いこなすためには、失敗例から学ぶことも多いはずです。ここでは具体的に失敗事例をチェックしていきましょう。
そもそも販売管理システムを導入する目的は何ですか?従来のシステムだけでは管理ができないから、より効率的に管理をしたいから…などが挙げられるでしょう。しかし新たなシステムを導入する際、そのこと自体がゴールとなってしまい、本来の目的を忘れてしまうケースがあります。
そうなればシステムを導入した後の運用方法などには頭が回らず、本来の趣旨とは違った製品を選定してしまう事例も起こりやすくなるでしょう。目先のことばかりを考えてしまえば、自社にピッタリな購買管理システムを選ぶことは難しくなります。
失敗するケースの多くが、自社の業務スタイルや環境に適していない製品を選定する事例です。実際に導入した後で、使い勝手が悪いなど後悔するケースは多々あるでしょう。そんなシステムを選んでしまった理由として、慎重にシステムを吟味できなかったからです。
「導入までのスケジュールがタイトすぎて、十分に検討する時間を設けなかった」「コストや機能だけに目が行ってしまった」の2つの要因に分かれます。導入するまでのスケジュールがタイトすぎれば、余裕を持って複数の製品を比較することもできず、目先の製品だけに飛びつきやすくなるでしょう。一方、コストや機能だけに囚われれば、本当に自社の要件に合っているか冷静に判断することが難しくなります。もちろん低コストだから悪い、多機能だから優れているというわけではありません。低コストの製品を選んだとしても、自社に合っていなければ導入そのものが無意味になり、多機能を使いこなせなければ余計なコストがかかってしまいます。また使わない機能が多ければ、その分業務負担を増やす可能性もあり、効率化を図ることが難しくなるでしょう。
どんなシステムを導入するにしても事前に必要な機能を出し合い、その機能が含まれた製品を購入するはずです。しかし導入後に必要な機能を出し忘れていたと気が付いても、もう手遅れ…。導入したシステムの機能を拡張する、または外部のアプリケーションを導入するなどの対策を講じなければなりません。そうなれば予想していたコストよりも大幅にアップし、予算オーバーな状況に陥ってしまうでしょう。また外部アプリケーションが増えてしまえば、業務効率化も図りにくくなってしまいます。つまり導入前の詰め自体が甘いと、後で後悔する可能性が高まるのです。
ついシステムを導入する際に忘れがちなのが、システムの継承性です。購買管理システム自体はスムーズに稼働していたとしても、その基盤であるサーバ・OSはバージョンアップなどで変更するタイミングは必ず訪れます。このタイミングで新しく導入したハードウェアやOSが既存のシステムに対応していない事例もあるでしょう。
もし対応していなければシステム自体を新しいものに取り換える必要があり、余計なコストが発生してしまいます。コスト的に新しいシステムへの取り換えが困難な場合は古いバージョンのOSや既存のサーバで対応するしかなく、セキュリティ面でのリスクも高まってしまうでしょう。また不具合も起こりやすくなるなど、不安定なシステムで運営を強いられてしまいます。
一般的に会社を経営するためには購買管理システムだけでなく、財務や会計管理、顧客管理など様々なシステムを導入しているケースがほとんどです。これらのシステムが連携していなければ、余計な業務を増やしてしまうだけでなく、人為的なミスも発生しやすくなるので注意が必要となります。またデータ収集や加工、レポートなどに時間も要し、リアルタイムでの情報を共有することも難しくなるでしょう。
導入しているシステムが高い連携性を持っていれば、これらの問題は解決されやすく、よりスムーズな業務を行いやすくなります。つまり連携性を無視してシステムを導入すれば、システム導入のメリットが半減してしまうのです。
購買管理システムを導入し、失敗する要因は様々挙げられます。自社でシステム導入に関して失敗した…と思わないようにするためには、これらの失敗例からの対策を講じる必要があるでしょう。実際の対策方法を紹介します。
特に大切になってくるのが、導入する目的を明確にすることです。業務効率化と言っても、どんな業務を効率化したいのかなど、より具体的に目的を挙げていきましょう。購買管理システムを導入したからと言って、必ずしも業務が効率化できるわけではありません。自社に合ったシステムを導入することで、メリットが生まれ、業務がスムーズに捗ることができるのです。またシステムを導入することで、今抱えている業務がどう変わるのか、という点も予想しておくことも大切でしょう。それらの発想を重視しながらシステムの選定を行ってください。
自社が抱えている課題を解消するために、最も有効なシステムは何かを考えていくことも大切です。どうしてもコストに目が行きがちですが、コストばかり考えてしまうと、自社に適したシステムを探すことはできません。もちろん大幅に予算を超えたシステムだと初期投資に不安を抱えてしまいますが、現状の問題を解決し業務改善につながれば、長い目で見ればメリットの方が勝る可能性もあります。また安さだけで選んでしまい、導入後にオプションなどを追加すれば、コストで選んだ意味すらありません。
また、せっかくシステムを導入するのであれば、適切なシステムを検討するためにスケジュールに余裕を持たせることも大切です。じっくりと比較・検討できる環境を整えましょう。
システムを選ぶ際、つい上層部だけで決めがちです。しかし実際にシステムを活用するのは現場の人間であり、現場の人間が使いにくいと思えば、そのシステムは自社に合ったものではありません。そのため販売管理を行う担当者をシステム選定のプロジェクトに加え、現場の声を聞きながら、機能などの要件を定義していくようにしましょう。
ある程度システムを選定できれば、そのシステムの継承性も把握しておきましょう。過去のバージョンのシステム要件をチェックする、または直接ベンダーに問い合わせるなどを行い、継承性の有無を確認してください。
また既存のシステムとの連携性も考慮することも大切です。連携性の高い製品を選択することで、導入後のメリットを強く感じられるでしょう。
購買管理システムと言っても、機能やコストなど多種多様な製品が販売されています。自社に合ったシステムを導入することで、業務負担も大幅に軽減できるなどのメリットがあるでしょう。ただ自社に合っていないものを選んでしまえば余計なコストがかかるだけでなく、業務負担を増やす可能性も。まずは失敗例をチェックし、自社に合った製品が導入できるよう対策を講じましょう。
購買管理システムを選ぶうえで、まずおさえておきたいのが導入実績・事例です。ここではネット上に出回っているあらゆる購買管理システムを調査し、導入実例や社名ありの事例を公式HPに記載しているメーカーの製品をピックアップ。導入費用・実績・パンチアウト接続(サプライヤサイトに直接アクセスできる)で比較してみました。(2021年5月調査時点)
▼左右にスクロールできます▼
商品名 | 導入費用 (※独自調査による参考値) |
導入実績・企業例 | パンチアウト接続が 可能なサプライヤ |
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SOLOEL | Lightは200万円~ Enterpriseは 1,000万円~ |
600社以上 大阪ガス、オムロン、カネカ、カシオ、神戸市、大京、大成建設、野村ホールディングスなど |
34社 ASKUL、アズワン、Amazon Business、大塚商会、紀伊国屋書店、キングコーポレーション、コクヨ、チップワンストップ、DELL、東京硝子器械、トラスコ中山、ビックカメラ、ミスミ、ミドリ安全、MonotaROなど |
coupa | 1,000万円~ | 2,000社以上 三菱重工など |
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SAP Ariba | 3,000万円程度 | ※社数の記載はなし 横浜ゴム、日東電工など |
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